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2008
09.21

レイアウト

Category: ひとりごと
最近よく言われているのがレイアウトについてのあれこれで。

美術設定をCGでどんな角度からでも描画可能にした状態で作っておいて、レイアウトではそれを希望のアングル・サイズでプリントアウトすれば楽だよね。と。

確かにそうだ。
実際「ウィッチハンター・ロビン」ではレイアウトだけでなく美術そのものがCGだったものもあった。
難しい造形物を正確に描くのに人の手は適していない。
CGを使えば狂いなく、狙った画面が早くに手に入るのでは?ということ。

だが実際に使ってみるとそう簡単にはいかない。
CGはウソをついてくれないからだ。
例えばモデリングした室内の物の位置はレイアウト(画面)上で自由に動かせないと困る。
実写でも良くあるように、画面の納まりを優先して本来の位置を変えてしまう。
机の高さや壁との距離、人物の位置関係など。カット毎に調整しなければ狙った絵にはならないんですね。
アングルをちょこっと高くしたために見えてないと困るものがフレームから外れてしまったり、逆に邪魔な位置に来てしまったり。。。
そういうことをひとつひとつ調整してると、もう描いた方が早いんじゃ?
と思えて来る。
こういう苦労は今はもうクリヤされてるのかもしれないけども。

人の手で描くとこういうことはごく自然にやっていることなのであまり意識しないけど、CGと多少でもつきあうと途端に「おれ、どうやって描いてたんだっけ?」と自問することになる。

たぶん、良いレイアウトというものは無意識のうちにウソを重ねたものなんだろうね。
そんな「曖昧な正確さ」を計算してくれるソフトがあれば都合が良いんだが。

さて

そんな議論が発生するのはいろんな現場の人が一様に口にするこの言葉が原因だ。





「最近のアニメーターはレイアウトが描けない」



ね。

若い人からどうやったらレイアウトが描けるようになるか、という質問も時々受けます。

そもそもレイアウトに興味を持つアニメータがどれだけいるんだろう?
という疑問もある。
一概に言えないけど、アクションものやメカものでは動くセルの納まりやアクションの目映えの良さが良いレイアウトの基準であって、ボクやいろんな人(主に同世代)が言う良いレイアウトとは違うんだよね。

「良いレイアウト」とはなんだろう?
ボクとしては演出が計算して構成した絵コンテの中で、さらにカット割り単位の中で正しく機能していれば概ねOKだと考える。
ある1カットが超上手くても前後のカットやシーンの中で浮いている、或は意図とから離れていれば「良い」とは言えない。
いくらかっこ良い絵でも演出意図から外れていればその時点でNGである。

多少甘くてもそのシーンの感情や空気のようなものが込められたレイアウトなら「良い」と言えるかも。

あ、いや。ちょっと飛ばし過ぎた。

その前の段階が問題。
どうやって画面を構築するか。が問題。
どうやったらレイアウトに「そのシーンの感情や空気」が入るのか。


ううううううんんんん。

ミモフタモナイことかもしれんが
人生経験と観察かな。
やっぱり。

レイアウト云々は方法で目的じゃないからな。(あれ?

なのでCGでどうにかしようというという方法にはとっかかりの部分で違和感がある。
手で描くかコンピューターで描くかの違いだから最終的に同じものになれば良いんだけどね。



自分のやっている仕事って、人並みの喜怒哀楽を人と同じようには感じちゃいけない宿命にあるのでは?と思うことがある。
時にわがままに。時に客観的に。
楽しい、悲しい、そういうことを絵に描くってどういうこと?
観た人に伝えるには狭いところで「ほら」と同意を求められるレベルでは困る。
見も知らない人に届ける仕事である以上、少なくともボクを知らない人にボクが感じたことを伝えなければならないから。
感想では不十分。表現でなければね。


結局、抽象的な話にしかならんけど。

「伝えたい」ことを如何にして絵にするか。
ということから始めたら良い。そう思います。

伝えたいことを日々意識すること。強く持つこと。
アニメーターの仕事は机に向かってる時だけじゃないよ。
紙に描くのは吐き出す作業。
貯めなきゃ出せない。
貯めること、すなわち生きること。
だんだん大げさな話になって来た?
いやいや。そんなことはない。
トイレで「か、硬い!」て言いう様だって表現になる。
まずは自分が見てるもの体験してることを意識する。
表現に持っていければこれほどおもしろい仕事はない。

ボクにとって、一番おもしろいのが映像で、アニメだから。
日々描いて伝えようとしています。


まとまりなしでごめんちゃい。



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コメント
(私、台湾人です、
ごめん、私の日本語はへたくそ……OTL||||)
-
同感…〔嘆〕
-
CG,BAD!!=皿=p
手で描く,GOOD~≧V≦
S.S.dot 2008.09.22 20:16 | 編集
えらく共感しました。

CG,手書き云々とかは単に手段でしかなくて、音楽でも映画でも多分同じだと思いますが重要なのは「何が伝えたくて、そのためにはどうすればいいか?」だと思います。その目的のためにならどんな手段でも厭わないのが作り手の責務かとW

物理シュミレーション系を見ていて思いますが、いくら科学的に正確でも結局観測するのは人間なんだから感覚的に違和感があれば×じゃないかと。

アニメに限らないのですが最近のもの作りの流れが表面的なテクニックのトレースで終わってしまているのは正に実体験が少なくなっているせいかなと…
作画人dot 2008.09.22 22:45 | 編集
アニメにしかできないこと、実写にしかできないこと、
CGにしかできないこと。それぞれに得意分野があります。
ですので伝えたいことに応じて情報伝達媒体を選択すれば
いいわけです。ここらへんをよく理解していないアニメや
実写映画が如何に多いことか・・・・
だからこそ、アニメでしかできないことをきちんとやりきった
アニメは面白いんですよね。
コマ送りdot 2008.09.22 23:51 | 編集
*S.S.さん
Thankyou. visit for "Tempo I"
ご訪問ありがとうございます。

Yes. CG, BAD. but CG is not BAD at anytime.
アニメ業界側の使い方。使える人材育成が今後の課題でしょうね。
別のモノとせずに一体となって早い段階で取り入れないといけないかも。
実写とは違う意味でのCG 3DCGの使い方を練らないと行けないと思います。

Best regards

*作画人さん
その通りですね。
アニメの現場、CG側の双方に理屈以上の共通認識が必要なんでしょう。
もっと初期段階からいっしょに作る場数も必要かと思います。
ボクらが言う「ズガーーーッっと行って。フッと溜ってほしいんですよ」
という(笑)ね。そういうコミュニケーションで「ああ、あれね」と
分かってもらえると楽だなー、と。逆にCG側の考え方やテクニックも勉強しないとね。
アナログ撮影にしても演出は撮影台の知識が必要だった訳ですから。

*コマ送りさん
作品の求める色合い、と言いますか、タッチのようもの。
テーマなどに応じて使い方を選択しないと一時のVFX「すげーだろ!」「で?なに?」的な(一部)邦画になっちゃいますね。
本当に必要か?
どこにどのくらい必要か?
実写ではセットorロケ。特撮やCGをどう使うかを撮影前に絞るために絵コンテが重要な位置を占めています。
アニメの絵コンテは実写以上にあらかじめ掛かる手間を絞り込まないと行けないわけですが、この段階で実作業でのプランがある程度できているべきでしょうね。


今回のエントリーの趣旨は
手段をどう選ぶかの引き出しをたくさん持つべきだ。
という、以前から言ってること変形に過ぎません。

いろんなものを見て。
いろんな事をたくさん感じることが絵描きにとって必要な勉強だと思います。

それを鉛筆から出そうが、パソコンで出そうが、何でも良いんです。

仕事でやっている以上、感じた事を「速く」「正確に」出力することを求められるのは当然で、それが出来て始めて”給料分の仕事”ができたと言って良いんでしょうね。
机に向かっている時間は単に出力の時間。
重要なのはそれ以外の全て、この二つがセットで我々の仕事と考えます。


そういえば「クロラ」まだ観てないな。。。


ヒラマツdot 2008.09.29 00:07 | 編集
たくさんの「拍手」とコメント、ありがとうございます。
ヒラマツdot 2008.09.29 02:15 | 編集
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