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2013
10.04

『増税論議の置き土産』

Category: ひとりごと
これ、随分迷ったんですが記しておきます。

消費税増税に反対する国民運動の一部で残念ながら意見の対立が生じてしまった。

結論的なことから書くと
・みっともない論争を見た多くの人、巻き込まれた人は「やっぱり政治には関わりたくない。発言もしたくない」と思ったのではないか。
・目に見える二項対立は本質ではなく、戦後レジームから派生した経済思想についてもっと知らなくてはいけない。

前者にはボクも加担してしまいました。
後者はわかりにくいことで、もっと理解を深めて噛み砕いて自分のものにする必要が有ります。


何が起こっていたか
消費税増税に反対する政治家、評論家、学者の論説に賛同し増税延期の気持ちを同じくしていたはずが、ボタンの掛け違いで分断され、一部ではいがみ合う結果になってしまいました。
ボクの考え方は前の日記でも触れていますが、日本だけでなく世界に広がって「良きもの」と信じられてきた政治経済思想に対する受け止め方の違いと言って良いかと思います。
特定の政治家や有識者のつながりや予算獲得を巡る権力闘争、財務省の問題など表面に浮き上がった灰汁は本質と言えないかもしれない。
鍋の底に潜む灰汁を出すモノ…思想的な違いが問題なんじゃないか。
財務省の歪みは最も深刻に思想的な問題が集約されていると言えそうです。

二分された両者の主張はざっくり言って以下のようでした。
倉山満氏と上念司氏を中心とする、消費税増税徹底阻止を訴え絶対にこれを容認してはいけないと主張する層。
もう一方は消費税には反対だがそれだけが問題ではないとする層。

当初は共闘できていました。
倉山氏はデフレ下の消費税増税では税収は増えず、デフレ悪化によってむしろ減ってしまうと両者に共通する考えを押していましたから同じだったのです。
マスコミの既成事実化に対抗し「首相の肉声」だけが真実であって首相が増税を判断すると言わない限り増税は決まっていない、阻止できる。と繰り返し訴えていました。
これも9月前半まではそうだと思いました。

しかし、悪意や敵味方の二項対立を煽る姿勢には強い違和感を感じた。

おかしい。そう思ったのは青山繁晴氏を「愉快犯」と決めつけた動画です。
(今日見たら当該部分がカットされていました…)
収録はKAZUYA CHANNELの京本和也氏が上京した折の宴会上で収録されたものでした。
酒が入っているし倉山氏のクセのある言動は珍しくもないので最初は「酔っぱらいの悪ふざけ」程度の印象でしたが。
その後もブログなどで繰り返し「愉快犯」呼ばわりしザコと呼びレッテルを貼り始めました。
笑い事では済みません。

増税の首謀者は財務省の木下次官だと決めつけ(そうなんでしょうけど)、支持者に対しTwitterやFacebookを使ってネガティブキャンペーンを展開、木下次官の写真を加工したチラシを作り始めた。
これはあまりにも酷かった。
倉山氏が指示したんではないけど、悪意を向けた結果でしょう。
客観的事実を書き込むならまだしも、「国賊」「安倍下し」「悪代官」「弱者いじめが生きがいです」「私の使命は『日本の弱体化』です」などの文言を重ね、「手配書」と題した写真。顔写真を歪めて加工したり、悪意まるだしのコラ…。
倉山氏もFacebookで拡散していました。
これらは人道に反する行為で容認できませんでした。
拡散している倉山支持者がいるボクのFacebook上でその旨書きましたが改める気配はなく止まりませんでした。

エスカレートは止まらない
もはや首相以外の言葉は信じないとか、マスコミの飛ばし記事を論ったり、敵か味方か色付けしても意味のない段階に来ていましたが止まりません。
この段階で、増税だけが問題ではないと考える人達と完全に分断されてしまいました。

これまで賞賛していた産経新聞の田村氏(記事には署名がないけど)が「消費税率引き上げを発表する方針だ。」との記事を書くと「読む人が読めば「政治部が無理やり書かせたな?」とわかる記事。」と断じた(ブログ中のリンクは当該記事へは飛びません。)が、その後チャンネル桜の討論で田村氏は同じ趣旨のことを言っていました。
誰かに言わされているんでしょうか?
そうじゃないと思います。田村氏は増税以外の論点を書き、政策論から政治論へ移行した現実を書いているに過ぎない。

このエントリーの文末では「「もう決まったことだから」と戦っていない奴ら、二度と日本を語るな!」と書いています。
田村氏のことですが、一般人にもこの考えが適用されます。
周辺からは自分たちと同じ戦い方をしない者は誰であれ排除するかのような発言まで出て来た。
よく読めば倉山氏は排除を指示していません。
しかし、賛同者は排除へと向かいエスカレートします。(これを巧いやり方と言って良いかはわからない)
ボクもあるところで排除されました。

さらに
麻生財相は木下の手先だ!と決めつけ、西田昌司議員を麻生の手下と決めつけ、倉山氏が熱烈に応援していた赤池誠章議員も増税やむなしのビデオレターを公表してからは敵視に転じた。
国土強靭化を主張する藤井聡参与には名指しはしないものの、鶴田正平氏のメルマガを藤井氏のペンネームと疑うことで半ば名指し批判していました。
麻生氏とつながりのある言論人や専門家まで敵視して攻撃する始末。
予算ほしさで消費税賛成に転じたなどと質の悪いマスコミと同レベルの論調に堕してしまった。
国土強靭化に予算がつくのが悪いことだろうか?

もはや政策論はなく、督戦隊のごとく味方だった人々を敵認定して排除し、自ら陣地を狭めていく。
安倍首相が増税を認めるか否かだけを拠り所にし、勝ち負けでエスカレートさせ、「増税阻止」だけに絞って首相が認めるまで負けてないと虚勢を張り続けた戦法は出口がなく、玉砕しかないように見えました。
問題を単純化し対立論争に持っていくのは上念氏も同様でディベート的な方法論なのだろうと思う。
やり過ぎという程度問題を超えていたと思います。

多くの知識を持ち非常に優れた人たちが自分たちを受け入れないものを敵視し排除していく。
何かを思い出させますが、明確にしないでおきます…。


そして増税の判断が発表された
倉山氏がずっとデマだと言っていた10月1日の増税判断は報じられていた通りに行われ、安倍首相の肉声が増税決定を告げました。
ボクも発表までの行程を説明する程度を期待しましたが叶いませんでした。
残念としか言いようのない判断です。
デフレ脱却前の増税はしないと言ってきたわけですからね。
来年春以降の景気の腰折れをどうやって防ぐかが課題になりました。

しかし
倉山氏は今後については語らず、彼を早い段階から登壇させ発表の舞台を作ってきたチャンネル桜にまで噛み付きます。

倉山満の砦「チャンネル桜さん、さよなら!」http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?p=1142

「さよなら!」の原因は記事中にリンクされている水島社長と三橋貴明氏の動画、ということにしているようですが、増税判断前の「くららじ」収録前に増税はほぼ決まっているから安倍首相を批判しすぎないようにと告げられたことから既に水島社長への敵視は始まっていたのです。
「こういうことされたら当然でしょ」と書かれていますが、ではあなたは今までどんなことをして来たの?と問いたい。
ボクの私見ですが。(このブログは私見の塊ですが重ねてそう書きます。)
倉山氏が何より怒ったのは三橋氏と並んで消費税への考えを語ったことでしょうね。
控えめに言って(立場的な)嫉妬だと思います。

チャンネル桜は見ている人には分かるでしょうが色んな主張が混在している放送局で、それを容認するのが水島社長のスタンスです。
水島氏の見解には賛同できるとことそうでないところがありますが、どんな意見でも編集したりカットしないで伝えようとする放送理念には賛同しています。

水島氏の倉山氏に対する見解は以下の通り。




この日記自体、後出しじゃんけじゃないのかと思われるかもしれない。
お前は増税に抵抗したのか? 増税を良いと思ってるのか?と問われるかもしれない。

増税の有無にかかわらず問題にしないといけない事がある。懸念は表明していましたが、自分一人では倉山氏への違和感を認識できなかったかもしれない。
志を同じくする政経仲間がいてくれて認識をはっきりさせることができたと思う。

増税には今でも反対です。
回避できるなら今からでもしてほしいが、問題は増税よりも経済思想にあると今では考えています。
増税自体が悪いのではなく、デフレ期にやってはいけないということですからね。
戦後レジームの正体。目に見えてわかりやすい憲法や歴史認識、教育、情報の問題は片輪であってもう片方の経済思想を検証しないといけないんじゃないか。
欧米的な思想。米食からパン食へ切り替える政策が進められたように、一見気づかないような経済思想も塗り替えられた、或は民主主義のように常に「良きもの」として受け入れてしまっていたんではないか。
遅ればせながらそう考えているところです。

「新自由主義・新古典派経済学派」と「ケインズ派」
三橋氏は一貫して消費税に反対でした。一見、淡々とこれまで通りの日記を書いていましたが、レントシーキング、ユーロ、TPPなどを通じて経済思想の危険性を共通項として書いていき、総仕上げとして消費税増税への反対論を書いたのです。
主題は明確だった。
日本経済にはびこる効率論、新自由主義・新古典派経済学からの脱却がデフレ脱却であり、戦後レジームからの脱却にもつながる。
経済思想の危険性は増税の有無にかかわらず問題にしないといけない。と。

新自由主義・新古典派経済学を問題視しているか、していないか。
この論点で、一連の増税論議騒動を見直すと腑に落ちるところがあると思います。

倉山氏が展開した政局戦法は政策論ばかりか経済思想の論点から目を逸らさせることになった。
何より気がかりなのは
倉山氏が敵視したのは、国が前面に出る財政出動を嫌い、財政均衡を求め、公共事業悪玉論を唱える思想に異を唱えている人たち、いわゆる「ケインズ派」ではないか、ということ。
二つの経済思想はどちらかが正しいとか間違ってるとかではなく、状況によって使い分ければ良いものです。
バランスをとって経済成長へ導ければ良い。二項対立化をするのが本意ではありませんよ。
しかし、自然災害が季節ごとに来る日本ではケインズ的な政策は常に重きを置いた方が良いのではないかと思います。

彼は10月3日付けの日記で「自分の本分に戻る」と赤字強調で3度も書き込んでいますが、彼を信じてその戦法に乗っかった人たちはハシゴを外されたようなものです。
刺激的な戦法には人が集まりやすい。ネットでは特にそうです。
ハシゴを外されても意思を継いで麻生財相や西田氏、三橋氏などを攻撃し続け敵を増やすなら、もう滑稽でしかない。
結果的に戦後レジームからの脱却を阻害していることになる。
「反原発」や「米軍基地・オスプレイ反対」運動がワン・イシューで先鋭化した隙に特定の政治活動団体に入り込まれ、結果的に自分たちの首を絞めたのと同様ではないですか。
一般の多くの人が退いてしまえば何の力にもなりません。国益毀損に加担することになります。

もはやコントロール不能な悪意の塊を生み出してしまった。


これが増税論議の置き土産です。


経済思想の話はなかなかわかりにくいとは思う。
コツコツ勉強していきますよ。
どんなことにも常にプラスとマイナスはある。凹んでないで直視して前進する糧にしよう。
スーパーポジティブシンキング!

間違いは誰にでもあるものです。
過去の反省を元に修繕しながらよりマシな方向を探るのが「保守」というものでしょう。
思い込みを捨てられず、同調圧力に耐えられず、失敗を認めないで突き進むのは果たして身を助くることなのか。
国民の平穏かつ安定的な生活と発展を目指すことになるのか。
政治経済を身近なものとして勉強してきた人たちなら、考えていただけると思うのですが…。


PS.
憲政史家としての倉山満氏のこれまでと今後についてはコメントを控えます。
どうしても甘くなってしまいますから。




コメント
はじめまして。
某参与のFBで紹介されていたので観てみたら、今回の増税騒動で自分が感じていたことと全く同じ意見を書かれていました。
自分には文章にする才能がないのでこうやってまとめてくれると助かります。
今回間違えた人も、間違いに気付いて冷静に複雑な現実を観察するようになってほしいですね。
いや、それができれば最初から倉山氏の"大衆"を煽るための単純で攻撃的で刺激的な言論に簡単に乗せられてないか・・・
通りすがりdot 2013.10.04 18:48 | 編集
そうなってくれると良いと思って書きました。
自分自身ずいぶんブレたことを自覚しているので。

安倍首相も倉山さんもご自身では良いこと、或は必要なことをしたと思っていると思います。

安倍政権には今後、直近では想定されるマイナス面だけでもカバーしつつその先を見て政策を実行していってほしいと思います。
ボクは具体的な政策論まで語るスキルはないんですが、考え方の面で色んな方に学べて良かったと、それは本当に感謝しています。
倉山さんにしてもそうです。
ヒラマツdot 2013.10.04 20:06 | 編集
三橋氏, 渡邊氏の言説の真面目さと客観性は疑えない.

水島社長の長い戦いと努力の過去も真実である.
が, 水島社長の「性急さ」には倉山氏と同じような不満を感じる.
全ての人が安倍首相の会見に落胆し「敗北」を感じたが,
それからの反応には各々の性格が現れている.

渡邊氏と三橋氏は理論とデータに基づく評論家らしく
安倍会見を事実として受け入れて次の行動に出ているが,
一般人には難しい理性的行動である.

水島社長は戦いの雄として世の中はこのようなものだ,
負けてはいられないと宣言した. 非常に力強い行動であるが,
これも一般人には難しい行動である. 戦いを日常としてきた
水島社長には一般人には敗北を受け入れる「時間」が必要である
ことがお分かりになっていないと思う. そしてもう一つ,
水島社長は敢えて「何故負けたのか」を考えさせない戦術に
出ているが, これも戦いを自明とする戦闘員には良くても,
一般人には迷いを呼ぶものだと思う.

私は日本の「どんな仕組み」が安倍会見を必然としたのかが知りたい.

渡邊氏と三橋氏は「社会構造」にはあまり御興味がない.
最近でこそ, 「団塊の世代」や「空気」と言う言葉を
三橋氏は書くようになっているが, 元々はその様な理解を
嫌う人達である. 水島氏は, 当然知ってはいるのだろうが,
まとめて55年体制として扱おうとしている.

倉山氏のように歴史から日本の「何故」を探ろうとする人や
日本の歴史に興味のあるものにとってはこれらの方々の
反応には大変に不満である. だからと言って, 三橋氏や渡邊氏を
非難する積もりはないが, 水島社長のように性急に否定して
しまうと, 不満は水島氏への怒りとなって現れることになる.

水島氏は負けてもやり直す「なでしこJAPAN」を引合に出した
(気がする)が, スポーツでは敗戦原因を徹底的に追求するのが
常識であるから, ちっとも納得させるものになっていない.

安倍会見は理性的に日本の発展を夢見るもの達にとっては
間違いなく「敗北」である. (誰の敗北かはさておいて.)
敗北者には時間が必要であるし, 情報が必要である.
気分を切り換えて次を頑張ろうとはならない. もしなったとすれば,
特別な見識を持つ人か, 自分を誤魔化している人だろうと思う.

麻生氏は謎の人である. 彼をどう見るかで分かれるのかも知れない.

長文失礼
ちび・むぎ・みみ・はなdot 2013.10.04 22:21 | 編集
はじめてブログを読ませていただきました。
全く同感です。

安倍総理消費税増税決断はおそらくオフレコ発言が週刊東洋経済に載って、各紙も追随したと思われますが、
(財出派・菊池英博の動画、8分ほどから参照→
https://www.youtube.com/watch?v=rJAh12d9dCI


それを倉山満が朝日の未確認飛ばしなどと断言し、ネット民の一部が暴れはじめたときから、そっちに行くのは危ないぞと思いました。

***
東田剛が最近消費税増税について書きましたが、同じことをかなり前から指摘していた廣宮孝信(こちらも財出派)のブログも一読オススメします。

http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/blog-entry-594.html
http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/blog-entry-595.html

***
僕は思想にとても興味がある者で、経済思想に勉強したいと思っていますが、その上で、あえて一度”教科書的な”経済学の知識を通して学んでみるととても理解が深まりました。

長ーいシリーズですが是非見てみて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=MMWIqx8n8Rg

***
若干押し売り気味なコメント内容で失礼しました。
みんなで地道に研鑽を積んで高めていけたらと思います。余計なお世話と感じたらスルーしてください。
ADLdot 2013.10.05 00:25 | 編集
「戦後レジームからの脱却」という漠然とした言葉は一体なにを意味しているんでしょうね。

以前は東京裁判史観、半属国状態を解消することと信じていましたが、どうも違うような気がします。
プラモデル工作員dot 2013.10.06 15:00 | 編集
「戦後レジームからの脱却」「戦後体制の打破」とは何か
http://www.youtube.com/watch?v=ZXk1RF9wKqc&list=UL&t=16m03s
名無しさんdot 2013.10.06 18:55 | 編集
青山氏を決めつけた動画~~

のくだり。

失礼ですが確認する動画を間違っていませんか?


http://www.youtube.com/watch?v=nXGn4UACg80
マフティーdot 2013.10.21 11:46 | 編集
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